測定物性 | 室温から高温へのエンタルピー変化,ガラスの緩和エンタルピー |
温度範囲 | 600℃ |
測定精度 | 相対エンタルピー ±0.5%,比熱 ±1% |
設計・製作 | 菅原 透 |
履歴 | 2007〜2011年 |
設置場所 | 滋賀県立大学工学部 (現在は行っていません) |
落下法熱量測定の原理
上部の加熱炉と下部の恒温壁型熱量計から構成されています.測定前に熱量計の内部にドライアイスで氷を生成させ,その後0℃に保持します.加熱炉で加熱保持した試料を真下の熱量計に投入すると氷が融解し,熱量計内部の体積が減少して外から内部に水銀を吸い込む仕組みになっています.試料の熱量(J)は水銀の質量変化(g)に比例し,その比例係数は氷の融解熱,0℃の水銀と氷,水の密度から求まる物理定数です(240 J/g).温度を変化させてエンタルピーを測定し,その結果を温度で微分することで比熱が求まります.ガラス化しない試料の場合(例えばFayaliteやAl2O3)であれば融解熱も測定できます.ガラス化する試料では相対エンタルピーの温度変化の傾きの不連続からガラス転移温度も求まります.
高温熱量計の図面
双子型熱量計
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検出器を上から見た様子
加熱炉に設置します.
温度コントローラー(ULVAC−RIKO TPC-5000)3台で加熱炉を制御します.
実験中の様子.
試料を入れる白金ツルボ.
試料の投入口.
加熱炉はULVAC-RIKO製の特注品です.
検出器の取り出し.
検出器の取り出し.