#author("2025-05-02T20:39:21+09:00","","") #author("2025-05-02T21:54:39+09:00","","") 岩手火山バーチャル巡検 &size(20){''3.鬼ヶ城から眺めた御苗代湖''};~ #ref(iwt31.jpg,left,100%) 鬼ヶ城から''御苗代カルデラ''と''御苗代湖''を見たところです.御苗代湖は一周することができ(所要時間約50分),一周ルートの周囲には''御苗代中央火口丘''の露頭が散在しています. 御苗代中央火口丘の岩石は主に単斜輝石斜方輝石安山岩でときどき石英とカンラン石を含んでいることもあります.この火口から北西方向に流れた''御苗代溶岩''も同様な安山岩です.御苗代火口が出来た時の火山活動では,プリニー式の噴火が起こったと考えられていて,そのときの降下軽石が山麓部に堆積しています. (Plate2:[[薄片を見る>plate2]]) また,御苗代中央火口丘と御苗代溶岩の安山岩は,大きさ最大4cm程度の多孔質,赤褐色の捕獲岩片を頻繁に含んでいます. (Plate3:[[薄片を見る>plate3]]) 写真には写っていませんが,御苗代湖の右にはほぼ同時期に活動した御釜カルデラと御釜湖があります.御釜湖は一周できませんが,御苗代湖に向かう道沿いに大きな露頭があり,岩石は単斜輝石斜方輝石安山岩です.御釜中央火口丘の安山岩は斑晶量が15 vol%以下と少なく,また御苗代中央火口丘の安山岩のように石英やカンラン石を含むことはありません. 下に見える道は左が大地獄谷方面,右下が不動平方面,右上が御苗代湖<br>と平笠不動に向かう登山道の分岐点で,通称“お花畑”と呼ばれている所です. 次ぎは不動平に下りて岩脈露頭を観察しましょう [[元に戻る>Iwate_field2]] [[次に進む>Iwate_field4]]