#author("2025-05-02T20:10:11+09:00","","")
#author("2025-05-02T21:17:52+09:00","","")
&size(20){''Plate1:鬼ヶ城溶岩の斜方輝石玄武岩''};~

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|Sample No.|斑晶|石基|モード組成(vol%)|石基密度(g/cm3)|
|95082006|斜長石,斜方輝石|斜長石,ピジョン輝石,普通輝石,磁鉄鉱,クリストバライト|斜方輝石=5.6,斜長石=31.4,石基=63.0|2.879|
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#ref(plate1c.jpg,left,100%)
  鬼ヶ城溶岩の斜方輝石玄武岩の薄片写真(クロスニコル, 倍率270倍)
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 ''解説''
 鬼ヶ城溶岩は斜方輝石と斜長石のみを斑晶にもつ斜方輝石玄武岩です.まれに融食された形態を示す単斜輝石の斑晶を含むこともあります.斜方輝石斑晶の周囲はほぼ例外なくピジョン輝石の薄い反応縁で被われています.ごく稀に斜方輝石斑晶のコアの部分がカンラン石である場合もあり,このことはカンラン石と斜方輝石が反応関係にあったことを示しています.
 斜長石斑晶に関しては多い場合と少ない場合があります.斜長石斑晶の量の違いが全岩化学組成の違いに反映するため,鬼ヶ城溶岩の化学組成は均質ではありません.
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 ''この玄武岩の化学組成(wt%)''
||SiO2|TiO2|Al2O3|Fe​Ot|MnO|MgO|CaO|Na2O|K2O|P2O5|Total|
|全岩化学組成|53.48|0.77|18.60|8.47|0.15|4.43|9.63|2.30|0.45|0.10|98.37|
|石基化学組成|54.56|0.97|16.47|9.27|0.17|4.07|8.52|2.41|0.57|0.12|97.11|

 ''鉱物化学組成化学組成(代表的な値, wt%)''
||SiO2|TiO2|Al2O3|Fe​Ot|MnO|MgO|CaO|Na2O|K2O|Total|
|斜方輝石斑晶(コア)|53.59|0.27|1.22|19.90|0.45|23.43|2.04|-|-|100.98|
|斜長石斑晶(コア)|45/11|0.04|34.22|0.53|-|0.08|18.28|0.78|0.01|99.04|
|斜長石斑晶(コア)|45.11|0.04|34.22|0.53|-|0.08|18.28|0.78|0.01|99.04|


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