11.焼け走り溶岩
焼け走り溶岩に到着しました.この溶岩は1732年に噴火した安山岩で,
溶岩の形態分類ではアア溶岩に属し,観察できる表層は完全にクリンカーで
被われています.
なお,焼け走り溶岩は国の天然記念物ですので,叩いたり持ち帰ったりしない
ようにしましょう.
焼け走り溶岩は主にカンラン石単斜輝石斜方輝石安山岩ですが,一部カンラン石
斜方輝石安山岩の部分もあります.また,化学組成なども上流と下流とで
わずかに異なるようです.
(Plate6:薄片を見る)
焼け走り溶岩では稀に溶岩球という,長径60cmほどの球状の安山岩が観察
されます.溶岩球は,ある特定の場所で見つかりやすいそうです.
焼け走り溶岩の溶岩球の成因については現在でもよく分かっていません.
焼け走り溶岩から岩手山を振り返ってみましょう.
何故か雪が積もっていますが気にしないで下さい.
巡検はこれで終了です.