Iwate_chemistry1

石基の分離,XRF分析の方法

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[石基の分離と比重の測定]

(1) 試料をハンマーで約1cm角に粗砕する。

(2) 横型ブラウン粉砕機で粉砕する。

(3) 粉砕したものをふるいでふるい、60〜100メッシュの大きさに粒度調整する。

(4) 比重3.3のヨウ化メチレンにアセトンを加え、比重を3.201に調節する。
比重の調節は比重ガラスで行う。この重液と粒度調整した試料17.0gを
分液ロートに入れ、比重の違いによって試料を分離させる。
カンラン石(比重3.5)、輝石(比重3.4)、不透明鉱物(比重5.2)は下部に沈み、
斜長石(2.73〜2.76)と石基は浮く。

(5) 浮いた斜長石と石基の混合物をアセトンで洗浄・乾燥後、
比重2.861に調節した重液で再分離。石基は沈む。

(6) 浮沈分画物をアセトンで洗浄・乾燥後、実体顕微鏡で観察し、
沈んだものに斜長石が混入していないか確認。
必要に応じて重液の比重を下げて再分離。

(7) 玄武岩:比重2.770で斜長石と石基は完全に分離可能。
安山岩:完全な分離は困難。火山岩石基にはチタン磁鉄鉱を含むため、
最終的には磁石で分離。最終石基に斜長石が混入していないことを顕微鏡で確認。

(8) 分離完了後、試料は以下に分類:

それぞれを秤量し、回収率と重量比より相対的比率を算出。
石基の比重は重液比重の平均で仮定。
斜長石と分離しない場合は2.75と仮定。
試料の回収率は97.0〜99.4%。

[全岩・石基主化学組成の定量]

手順:
(1) 粉砕試料0.500gと四ホウ酸リチウム5.000gを混合(希釈率10)。

(2) 白金るつぼに移し、電気炉で溶融。気泡除去にリチウムブロマイドを投入。

(3) 攪拌しながら気泡を完全に除去した後、冷却台でガラスビードを作成。

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